山茶花の色は白 寒椿の色は赤

山茶花の色は白、寒椿の色は赤。
人は人なれ、花は花なれ。
その性の様々な在り様は異なる在り様を呈する。
物事の善悪 それも立場と状況で異なる。
不変なる真理は実は求めがたく知りがたい。
人は己の欲するところに於いてその真理なるを思う。
論理的に正しいと思われる概念を真理として立てる。
しかし、生活の上に於いては実感を伴う真実は様々に様相を展ずる。
そこに民族 宗教 などの対立が起こる。
人は争うことを求めることは善とは思わないが、必ず対立が起こる。
そこで不変なるものを語り、不変なるものを主張して争いに至る。
実はぎりぎりの真実とはそれぞれ異なることを認めることである。
異なるとは、自己の主張を他の主張とともに共存させることである。
戦争という最悪の調整ではなく観念と言語におけるやりとりでこの境界と接点を求める必要がある。
涙の中に幸福はなく、怒りの中に平和はなく、妥協の中に自由はない。
神の名のもとに語ろうとも、人権の平等において語ろうとも。
自己に許される自由は他にも甘受されねばならない。
これこそが現代思想の中核である。
このことに於いて我々は最低限の国際的安定社会を造ることができる。
真の自由は他の人々に自由を与えることであり、まさに皮膚の色における違いが人種の差別を生んだ悲劇を避ける。
そのことが近現代の課題である。
違いの中に尊さを感じる。
これこそが密教思想の中核である。
ここに、深く仏陀の心に礼し奉る。