朝霜は陽光に溶け、暗き夜は朝日に明ける

真言寺通信

朝霜は陽光に溶け、暗き夜は朝日に明ける
深き霧は風陣の内に消え、山河を明らかとする
人の世の苦しみは仏の慈悲によって癒され、消される
人の煩悩は仏の智慧によって涅槃の道が開ける
煩悩は悟りの果を産み、修行の資源となる
おおよそこの世にある全てのものは無常と無我と涅槃を示す
心あるものは己に心を留め、他に迷い出ることを防ぐ
遥か昔、釈尊は弟子に慎ましやかな食を嗜み静寂なる樹下に敷き藁を敷いて己に問うことを教えた
己とは何者か 己は何処からきて何処に至るのか
己の本質とは何か そのように問うことが瑜伽の基本である
修行は苦行ではない
この世のあらゆる苦しみから己を救い出す唯一の方法である
禅定これは大安楽の法門である
己のこの姿を仏の御姿として修行する
言葉に於いては己の内から出る言葉を仏の言葉として発する
この言霊は天然自然にあるもので仏に属する
須らく人間たる自我の中には真実はなく、己の存在の中に真実が宿る
己の真実とは無限である
己の自我は有限である
この二つの狭間の中に人は存在する
この無限なる存在である自己を己として感得する時、曼荼羅の世界が現れてくる
自我の妄執を離れ、本来の自己に回帰せよ
御仏の慈悲と方便に帰依し礼し奉る

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